さて、技術的な話題に移ろう。
音ゲーは800m障害物競走である
別にそんなことはない。
ただまぁ、例え話として聞いて欲しい。
音ゲーの楽曲は、だいたい2分間前後である。
陸上競技において、2分間前後というスパンで競う競技といえば、800m走である。
800m走と音ゲーで違うのは、楽曲は平坦なトラックではなく、山あり谷あり、難所があれば休憩もある、振り向いたりジュースを買いに行ったりできる所もあるという点だ。
というわけで、音ゲーを単純な800m走ではなく、800m障害物競走に例えよう。
障害物とは言っても、これは思考実験だから、単純な方法で考える。800m走る、つまりトラックを2周する間に、「ダラダラ走っていい区間」、「13秒きっかりで走らないといけない100m」、「15歩以内で駆け抜けないといけない20m」、「4秒待って、4秒走って、2秒待つ区間」などが決められているところを適当に想像して欲しい。
想像できただろうか。それが音ゲーの楽曲だ。
60%の原則
人類で一番足の速いウサイン・ボルトは、100mを9秒69で走りきることができる。単純計算で言えば、800m走の世界記録は1分20秒を大幅に切るはずだ。
しかし、実際には800m走の世界記録は1分40秒ちょっとだ。想像より速かった。人間ってすげぇ。
何が言いたいか。人間の体は、100%の力を発揮し続けられるようにできていないということだ。
それでは、何%の力なら発揮し続けられるだろうか?あなたはどう思う?
私自身のことで考えてみる。私は100mを走った記憶は中学まで遡らないと無いし、800m走のタイムは測ったことがないが、高校時の50m走のベストタイムは6秒6、1.5km走のベストタイムは5分ちょうどだ。
1.5km走を5分、つまり300秒で走った時、50mごとのタイムは10秒ちょうど。50m走の時と比べると、発揮できている足の速さは66%だ。
皆さんは、どうだっただろうか?個人差はあるだろうけれども、上記の計算を踏まえた私の見解として、持てる能力のうち60%程度であれば、人間は長時間発揮し続けることができるという説を提唱したい。
この説が正しいとすれば、なーーーーんにも考えずにダラダラ音ゲーをしていたとして、何時間、何日続けようとも常に出せるリザルトというのは、自分の全力のうち60%までで捌ける譜面に限るということになる。
音ゲーマーが「フルコン安定」と言う時、それは60%以下の力でフルコンできる曲だ。音ゲーマーが何の苦労もなく捌ける譜面は、60%以下の力で捌ける譜面だ。
逆に言うと、癖がつくような譜面というのは常に、少なくとも60%よりも多くの労力を使う必要があるが、100%以下の力で捌ける譜面のことなのである。
60%という数字に違和感があるなら、適宜置き換えてもらって構わない。どのみちその数字は、絶対に100にはならないでしょう。
その3に続きます。
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