数々の実績を持つベテラン同士の一戦は、ぴこ「double thrash MAS-G」 vs GO5-TEA3「IX -GITADOROCK ver.- MAS-G」!
1回戦第5試合は、V時代から名を轟かせる2人の対決となった。
「ぴこ」。トプラン決定戦の頃から公式大会に出続けている、ギタフリ界を代表するプレイヤーの一人だ。ギタフリXG(初代)ではスキルランキング堂々の1位。KACでは2011、2013と、2度に渡ってチャンピオンの栄冠を勝ち取った。
EXCELSIOR DIVE、Blazeなど、幅の広い運指系の曲を得意としており、正規譜面の強さはピカイチ。さらに公式大会の場でも普段と全く変わらないどころか、自己ベストを上回るリザルトを出すこともある勝負強さを武器にしている。
その活躍の場はギタフリのみに留まらない。ドラムマニアにおいても度々全国決勝ラウンドまで進出しているほどの腕前を持ち、またSOUND VOLTEXではKAC 2013で準優勝という成績を収めており、「ぴこルテックス」の名で知られる。
時にはギタコンをドラムスティックやバイオリンに持ち替え、生演奏を披露することもある。音ゲーサークルでは創設者として精力的に活動したかと思えば、最近ではドラマ「デスノート」の主演を務めたという疑惑も浮上。バーチャル、リアルの両面で活動を広げる、音ゲー界でも有数の有名人である。
一方、「GO5-TEA3」。彼もまたトプラン2008の頃から地区決勝に進出している、九州地方の強豪だ。KACでも3年連続で本戦に出場した経験があり、2012では粘り強さを見せて逆転で最終決勝に進出し、3位入賞の成績を残した。
昨今の上位陣では珍しい3本指派であり、Through the Fire and Flames MAS-Gをフルコンしている数少ないプレイヤーの一人だ。他にも輪廻転生、IXなど、オルタ系の曲に定評があり、遅延の腕も上位。多くのプレイヤーが苦手とする領域をむしろ得意としている、バランスのとれた実力の持ち主である。
そんな二人の対戦から、まずはぴこ選手のリザルトを紹介しよう。自選曲のdouble thrashでは20個ほどのミスが出てしまったが、グレの数は0と、安定したピッキングをしていたことが伺える。
double thrashは上記のように、序盤から難しい単色運指を強いられる譜面であり、最大の難所は中盤の非常に長い3色螺旋階段だ。BPM 166の16分螺旋ということで、たとえIIDXであってもそれなりに難しい。
一度リズムを外せばミスの連鎖が待っており、空ピックも相まってミス数が倍になるギタフリではこの3小節だけで閉店に追い込まれることもある、殺傷力の高い難所だ。
一方、IXの難所がこちら。単色階段と2連の混じったオルタという点ではdouble thrashと似通った譜面だが、こちらのBPMは198と、さらに速い。
ラストの4色階段交じりの発狂に至っては、繋がった際にはトップランカーですら歓喜するレベルであり、ギタフリ全体を見回しても局所発狂としては最難関の譜面と言える。
このように非常に難度の高い局所発狂を有する2曲であるが、発狂以外の部分は比較的繋がりやすいという点でも共通している。GO5-TEA3選手は自選したIXで発狂に突入するまでの700コンボ近くをきっちり繋いで優位に立ち、double thrashでも大崩れせず逃げ切りを図った。
その結果がこちら。お互いに長いギタフリ歴を持ちながら、公式大会での直接対決は無かった二人の初めての勝負。自選曲でリードを奪い合う形となったが、今回はGO5-TEA3に軍配が上がった。
KAC初代王者陥落という波乱。実力者揃いの本大会では、本当に誰が勝ち残り、誰が負けても不思議ではない。今後の試合も要注目だ。
本大会のルールはこちら→第1回 GF Top16’s Playoff ルール
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