エンクル遅延の難所を簡単に説明します。

簡易版。わかってる人向け。

遅延メモ

エンクル

ワイリングノーツ(293コンボ目)

エンクル1

エンクル6

ちょっと小さくて見づらいですが、ワイリングノーツは-0.015の遅パフェでとってます。

鳴らす場所

エンクル7

この画像のGのノーツ(296ノーツ目)のギリギリ直前で鳴らすのが、理論値を取るためのコツです。

遅延メモ読める人には伝わる言葉を使うと、画像でピックしているRのノーツが10マス目、Gのノーツはワイリングノーツから数えて12マス目です。

この遅延箇所で理論値を取るためには、11.4~11.87マス目で鳴らせば良いです。この11.4~11.87マス目の間の秒数が、理論上は0.0393秒。

デラのピカグレは0.04秒と言われていますから、それとほぼ同じ精度でワイリングを鳴らせば成功します。遅パフェを使えばもう少し楽になります。

エンクル2

まだ鳴らしません。

エンクル3

カメラをもう1コマ進めさせると、Gのノーツのピッキングとワイリングの入力の両方が終わってしまっていました。

この時、①先にワイリングが鳴る→その後Gをピックという順番なら成功。逆に、②Gをピック→後にワイリングが鳴ると失敗ですが、それを判別するカギは体力ゲージの右側にある+29500という数字です。

ここが29500ということは、295コンボの時にワイリングを鳴らしているということです。Rが295コンボ目、Gが296コンボ目ですから、Gをピックするよりも先にワイリングを入力することに成功しています。

ここでワイリングの入力がGピックの後だと、数字は+29600になります。ワイリングボーナスは100点増えますが、Gのノーツにブーストがかからなくなり、ブーストボーナスが1個減るので、トータルの点数は2000点減少します。

プレーしながら体力ゲージの右半分をチラ見できるというのは遅延をやるにあたって大事で、これができるかどうかで試行を重ねる際に成功か失敗かを判断できるかが決まります。なので、リバースをかけている人はかなり不利です。

エンクル4

さらに1コマ先。ワイリングの火柱が立ち上ってきています。さっきの画像をもう一度見てもらうと、火柱の先端だけがかすかに見えているのがわかると思います。

ブースト成功を確認

エンクル5

滝のYノーツ4個までブーストがかかっている(ノーツがわずかに太い)のが確認できます。鳴らす時に早く鳴らしすぎるとYノーツ3個までしかブーストが届かず、ワイリングボーナスも29500点のままなので、点数は2100点落ちます。計算のしかたはいつか説明します。

これでこの箇所を理論値通りに鳴らすことに成功しました。

遅延ガチ勢の実力について

遅延をやっていない人から見ると気の遠くなるような精度だと思いますが、やってることは「デラのピカグレの精度でワイリングを鳴らす」→「Gをパフェで取る」、たったこれだけです。

音ゲー上級者が普段やっていることを考えれば、動作自体はそんなに無理ゲーというほどでもないでしょう。皿を必ずピカグレで取って、必ずその後にノーツを黄グレの範囲で押してるのと同じことです。

今回はたまたまかっこいい感じに画像が撮れましたが、本来もう少し甘い入力でもこの箇所については成功します。猶予0.0393秒というのはその程度の数字です。

遅延に関して難しいのは、上記の動作をするにあたって、まずこの動作が最適だということを計算によって導かなければならないところです。まぁ1000万回ギタコンを振れば計算無しでもわかるようになるらしいんですけど、そこまでいくと俺にも良くわからない領域です。

つまり、①計算、②精密な動作という2つの要素が(普通は)理論値取得にあたっては必要ということであり、これを遅延の始祖は「鋼の理論と炎の実践」と呼びました。現代に至るまで教義として伝わっています。

そして俺達の広めた遅延理論は①計算までのことであり、②精密な動作については各自にしかわからないテクニックもありますし、鍛錬によって身につける必要のあるものです。

遅延勢のことを一般的に「ワイリングが上手い人」と思いがちでしょうけど、それは実は正確な評価ではありません。

猶予0.01秒を切るシビアな遅延や理論値超えを成功させるためには、ワイリングの正確な入力と同じぐらいに、0.01秒レベルでのピッキングの正確さが必要とされます。

もちろんエクセを揃えないと全ては水の泡ですから、ネックボタンを押す力、動作の安定感、そしてメンタルの強さも問われます。

俺に言わせれば、遅延勢とは「ギタコンを扱うのが上手い人」なんです。一方スキル勢は、「ギタコンの中でもピックとネックボタンを扱うのがべらぼうに上手い人」です。それぞれに違った良さがありますが、まず計算が必要という点で遅延の闇が深すぎるゆえに、認知されていない事実です。

ちなみに今回のような0.0393秒レベルの遅延を「短猶予の遅延」と呼んでいますが、理論と手順をきちんと理解していれば、何度も挑戦して事故待ちすることで、これを1回入れるだけなら誰でも成功します。エクセと揃えればそれで理論値がとれます。

エクセの精度というのは遅延をやるにあたってもやはり重要ですし、ピックとネックの扱いに余裕があればそれだけワイリングに集中できますから、ギタフリが上手い人に遅延を教えるとすぐに上手くなるというのが我々の定説です。

難しいのはこれを1曲中に何回もやりながらエクセと揃えることで、これを身につけるには遅延勢としての鍛錬が必要になってきます。2箇所ある曲で2箇所揃えられれば、立派な遅延上級者です。

ちなみに俺はこの程度の猶予でエクセが簡単な曲ならちょっとやれば4つまではいけますし、粘着すれば6つまではいけます。今回KAC予選で上位にいたプレイヤーも同じぐらいの実力を持っています。

今遅延界の頂点にいる「栗坊」さんや「たっくみん」さんは、涼しい顔で8つまではいけると思います。10個を超えれるかどうかという世界で争うのが彼らの領域です。

遅延勢、すごいでしょ?

ちょっと書くつもりだったのがついつい熱くなってしまいました。Endless Cruisingは今週の非公式Weeklyの課題曲にもなっていますので、良ければ挑戦してみてください。

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