記念すべき第1試合の選曲は、すーちょ大魔人「天庭 おとこのこ編 MAS-B」に対し、雲風亭まっちゃん大将「A.DOGMA MAS-B」！
1回戦も全ての試合が終わり、一段落がついたので、ここで簡易版の速報のままになっていた第1試合について解説をお伝えすることにする。
「すーちょ大魔人」。炎の3本指プレイヤーを自認する、遅延の名手だ。かつては「MORIKUN.」という、3本指派にしてスキル全一の怪物が存在したが、彼が第一線を退いてからは3本指全一の座を守り続けているのがすーちょ大魔人選手である。
本大会出場選手中で最年長ながら、スキルは9127と、3本指派でただ一人トップ10にランクイン。小指が使えない分をスライド力で補い、スパランや4色階段でも4本指派の9000クラスと遜色ないリザルトを叩き出す。
同順位帯の4本派と比べると横に広い譜面で若干不利ではある一方、左右の振り回しが少なく複色の配置が厳しい、いわゆる「Ｖ譜面」系の曲には滅法強い。少数派のプレースタイルであることが弱みにも強みにもなるのが、ギタフリの奥深さだ。
またワイリングにも造詣が深く、youtubeにアップされている「遅延講座」では実例を交えたわかりやすい解説を展開。様々な角度からギタフリを探究し続ける、学者肌のプレイヤーだ。
一方、「雲風亭まっちゃん大将」。こちらは出場者中最年少であり、ガチガチの4本指プレイヤーだ。どんな複雑な配置でも正直に4本指で捌くそのスタイルは、私のようなV世代から見ると隔世の感がある。
左手・右手ともに精密な動作ができ、とりたてて目立つ弱点は無い。若さゆえの成長力でメキメキと実力を伸ばしており、スキルランキングは6位と、トップ層の背中に手が届くところまで来ている。
強いて言えば正規譜面や遅延などマニアックな分野に難があるが、彼は若く、まだまだ発展途上。にも関わらず史上2人目のMODEL DD ULTIMATES紫Gフルコンを達成するなど、ポテンシャルは非常に高い。
成熟した時にはいったいどんなプレイヤーになるのか。今後が楽しみな選手であり、強豪揃いの本大会で勝ち進むことができれば、さらなる飛躍のきっかけとなるだろう。
そんな二人の対戦から、まずはすーちょ大魔人選手のリザルトがこちら。9台後半の難曲をともに非常に少ないミス数で切り抜けており、地力の高さがうかがえる記録だ。
天庭 MAS-Bはスパランをかけた場合、金ネーム以上ならほぼ全員のスキル対象に入っていると言っても過言ではないほどの稼ぎ曲だが、正規となれば話は別だ。
難しくするためだけに配置されたBPM209で8分の2色運指が、最初から最後まで延々と降り注ぐ。一見すると綺麗な模様にも見えるその譜面は基本的には3本指派有利だが、要所で左右に反復スライドをする必要があるのが悩ましい。
一方こちらが雲風亭まっちゃん大将選手選曲の、A.DOGMA MAS-Bの譜面だ。終始忙しい16分運指が続く譜面で、ところどころの直線も3色混じりで集中力を奪われやすい。息をつく暇がほとんどなく、持久力を要する譜面となっている。
特に前半が難しく、ど真ん中には一瞬の3連滝がありフルコンを阻んでくるが、後半は直線主体の滝となり比較的繋ぎやすい。中盤までにいかにミスを抑えられるかがこの譜面のキモとなる。
マラソンのようなこの2曲でそれぞれミス2、ミス8は、一発勝負ではこの上ないと言っていいぐらいの好記録。すーちょ大魔人の記録もかなり良かったが、雲風亭まっちゃん大将はその上をいった。
対戦結果はご覧の通り。本大会初戦にして大阪勢同士の対決、さらには最大年齢差でプレースタイルも真逆と、何かと象徴的な試合であったが、スコアの方も素晴らしいものとなった。
それでは、この対戦の動画のURLを紹介して、この記事を締めくくろうと思います。すーちょ大魔人選手、雲風亭まっちゃん大将選手、それぞれのサイドで撮影したもので、すーちょ大魔人選手の方は手元つきとなっています。
個人で撮影したものなのでなかなか角度などが難しい点もありますが、熱戦の雰囲気の一端を味わっていただけると嬉しいです。
動画を編集してくれたALEX-XX.氏、MABARA氏にはこの場を借りて感謝いたします。他選手の動画もアップロード済みですので、近々まとめてご案内のページを作ろうと思います。
それでは、2回戦開始まで、しばしお待ちください。。。
本大会のルールはこちら→第1回 GF Top16’s Playoff ルール
本大会の試合結果はこちら→第1回 GF Top 16’s Playoff 試合結果
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